原発なくそう!九州玄海訴訟

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5.31 第5回期日のご報告

  • 2013年06月18日 09:37

現在、伊方原発と川内原発で再稼働が狙われていますが、その次は玄海原発と言われています。夏には再稼働をねらった新規制基準が策定されようとしています。こうした中で私たちは5月31日、第5回口頭弁論をむかえました。「今こそ、再稼働反対の思いを示さなければ!」との思いで、前回を大きく上回る300人が佐賀地裁にかけつけました。法廷開始前に佐賀県庁前を通るアピールウォークを行い、佐賀県知事にも訴えました。

法廷では、東京から福岡に避難している刀禰詩織さん、アメリカ人で詩人のアーサー・ビナードさんが意見陳述を行いました。刀禰さんは避難する中で夫と別居し、離婚にいたりました。泣きながら国と九電に自分がどのように避難してきたのか、そのとき何を感じ思ったかを語りました。

そして最後に裁判官にむかって「再稼働したくてたまらない経済界、政界の力は強大です。ですが、どうか法律の世界だけは彼らの一員ではありませんように。子どもを安全な環境で育てたいという、母親のささやかな願いが受け取ってもらえる場であることを切に祈ります」と訴えました。終わって、法廷に入っていた原告の方が「傍聴していた九電職員も泣いていたようにみえた」と話していたのを聞きました。

 

アーサー・ビナードさんは昨年の12月福岡大学で行われた九州民教研に、メイン講演の講師として来られていました。講演のあとの弁護団からの原告参加の呼びかけに「サインセールが終わったら原告になりますから!」と自ら応え原告になった方です。

ビナードさんは「“ドン”を抜いた“ピカドン”、“爆発”抜きの“原子爆弾”として開発されたのが“原子炉”という装置。“ピカドン”に対し、同じ核分裂を“ドン”抜きにゆっくりやる装置を本当は“ジリジリ”と呼べば、わかりやすいと思います。あるいは素直に“プルトニウム作り機”と言っても本質が伝わるはずです。しかし“原子炉”という言葉に偽装されて“発電機”として売り込まれ、この日本列島にも50基以上設置されました」と語り「言葉が現実とかみ合わないペテンの道具に成り下がっている現在、まともな詩作品もまともな判決も世に出せない危機的状況に陥るのではないでしょうか」と指摘しました。

 

そして、最後に「私はペテンを見抜いて言葉を紡ぎたいと思います。玄海原発の裁判で問われていことはこの地で長崎のピカドンの原料づくりをジリジリと続けるべきかどうかです。日本語が生き残れるかどうかも、司法と文学に携わるものの言葉の選択にかかっていると思います」と述べました。

 

※お二人の意見陳述の原文をお読みになりたい方は「原発なくそう!九州玄海訴訟」弁護団ホームページ→資料のページ(裁判関係資料第5回)をごらんください。

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