原発なくそう!九州玄海訴訟

ニュース

プフルークバイル氏来日講演

  • 2012年09月02日 13:00

9月1日、福岡市民会館小ホールで、シンポジウム「チェルノブイリ・ドイツ・フクシマ~真実を求めて」を開催しました。

糸島でのサンセットライブと日程が重なるという悪条件(?)にもかかわらず、会場には200名近い市民がかけつけました。原発問題に対する市民の関心の高さがうかがえます。

          

第1部「弁護団による現地調査中間報告」では、弁護団の池永修弁護士が、7月13日~15日に実施した福島現地調査について報告しました。

福島駅前の空間線量測定の結果(0.92μSv=8.06mSv/年)

 

南相馬市では約7万1000人いた人口が、原発事故後一時1万人にまで激減したこと、その後徐々に戻ってきてはいるが地域の将来を担うべき子どもやその親世代は3割程度しか戻ってきていないことなど、自治体としての存続自体が危ぶまれる状況にあることが報告されました。

街のいたるところに津波によるがれきが散在しています。放射性物質に汚染されているのでいまだに撤去されていません。これが街の復興をさまたげています。

無農薬の野菜などを販売している直売所では、お客さんに安心して野菜を買ってもらうために、放射性物質を含んでいるかどうか検査し、その結果票を掲示しています。異様な光景というほかありませんが、これがフクシマの現実です。

 

第2部では、ドイツからセバスティアン・プフルークバイル博士(ドイツ放射線防護協会会長)をお招きし、チェルノブイリ原発事故による健康被害について講演をいただきました。

  

1986年のチェルノブイリ原発事故を境にして、ベラルーシ小児甲状腺ガンが急増していること、周辺各国でも死産率が上昇したこと、先天性心臓形成不全や小頭症、ダウン症等の発生率が上昇したことなど、衝撃的な内容が次々と報告されました。


福島県内でも約36%の子供から甲状腺にしこりが確認されています。博士はこれにも言及し、「小児は病気の進行速度も早い、甲状腺に限らずありとあらゆる検査を実施し、適切な治療措置を講ずるべきだ」と指摘されました。

講演後の質問時間では、博士に対して会場から20を超える質問が寄せられました。時間の都合もありそのすべてに回答していただくことはできませんでしたが、博士は一つ一つの質問に対して丁寧にお答えくださいました。                        

会場にいた高校の先生からは「今日いただいた博士の資料を生徒に配布してもいいでしょうか」との要望がなされました。博士は「原発問題を解決してくれるであろう将来の世代にぜひ真実を知ってほしい、歓迎します。」と快諾されました。

博士は

「真理を知らないものはただの馬鹿者です。だが、真理を知っていながらそれを虚偽というものは、犯罪人だ」

という戯曲のセリフを引用し、真理を追究すること、それを広く公表していくことの重要性を強調されました。

現在の国、東電等の隠ぺい体質はまさに「犯罪」です。これにより多くの人が不要な被曝を強要され、健康被害の恐怖におびえています。 

真実追求のため、ひるむことなく訴訟を遂行していくことを、改めて決意した次第です。(報告者 「原発なくそう!九州玄海訴訟」弁護団 筑豊合同法律事務所・弁護士 藤岡孝司)

 

 

ページ移動

連絡先

佐賀中央法律事務所
〒840-0825
佐賀県佐賀市中央本町1-10ニュー寺元ビル3階
TEL 0952-25-3121 / FAX 0952-25-3123

弁護士法人奔流法律事務所朝倉オフィス
〒838-0068
福岡県朝倉市甘木1193-1
TEL 0946-23-9933 / FAX 0946-21-5100

Copyright (C) 2011 原発なくそう!九州玄海訴訟 ALL RIGHTS RESERVED. ログイン